一般の皆様へ

診療放射線技師って何?

小中学校のころ、肌着1枚か上半身裸になってバスにのり、「息を吸って止めて」と言われ胸の写真を撮ったことを覚えていますか。
腕や足を折った方なら、病院に行ってすぐにエックス線写真を撮ったのを覚えていると思います。
身体の中をエックス線を使って見るというのは、もうすでに100年も前から行われています。それまで手術でもしなければわからなかった体の中のことが、このエックス線によりわかるようになったのです。むろん医療に積極的に使われだしました。
病院や診療所でどんどんこのエックス線が使われだし、専門の職種が必要になりました。エックス線は放射線の一種ですから、しっかりと教育された専門家が養成されましたそれが診療放射線技師です。

法における ”放射線技師” ・・・ (診療放射線技師法より抜粋)

厚生大臣の免許を受けて、医師又は歯科医師の指示の下に、放射線を人体に照射することを業とする者(放射線技師法第2条2項)

医師・歯科医師又は放射線技師でなければ人体に放射線を照射することはできません。(放射線技師法第24条)

診療放射線技師は医師・歯科医師の具体的な指示を受けなければ、放射線を人体に照射することはできません。(放射線技師法第26条第1項)

診療放射線技師は、病院・診療所以外の場所においてその業務を行うことはできません。

ただし、医師・歯科医師が診察した患者について、その医師・歯科医師の指示を受け、出張して100万電子ボルト未満のエネルギーを有するエックス線を照射する場合と、多数のものの健康診断を一時に行う場合、医師・歯科医師の立ち会いの下に100万電子ボルト未満のエネルギーを有するエックス線を照射する場合は除かれます。(放射線技師法第26条第2項)

又、人体に放射線を照射できる限られた職種なので、放射線の知識のみならず生物・化学・医学等幅広い知識が必要となります。そのためには、文部大臣指定の学校又は厚生省指定の技師養成所で3年以上学習し国家試験に合格しなければなりません。

放射線とは(放射線技師法第2条)この法律で「放射線」とは 1.アルファ線及びベータ線 2.ガンマ線 3.百万電子ボルト以上のエネルギーを有する電子線 4.エックス線 5.その他政令で定める電磁波又は粒子線のことをいいます。

現在では放射線以外の超音波、磁気共鳴、眼底写真等も診療放射線技師の業務になっています。